
最近よく耳にするワード「格安SIM」「格安スマホ」って、何のことだか皆さん理解していますか?
ぼんやりとは分かっていても、詳しいことは良くわからない、自分にはあまり関係のないことだ。こういった人が多いのではないでしょうか。
関係無くありません!関係大有です!そこで今回は「格安SIM」「格安スマホ」についての基本をご説明します。
格安SIMってなに?
格安SIMとは「スマートフォン・タブレット端末向けの低料金通信・通話サービス」のことです。
う、うん。このくらいなら私も知ってる…。
ですよね。更に詳しくご説明しましょう。
そもそもSIMカードとは?
格安SIMを語る上で、まずはSIMカードについてしっかりと理解しましょう。SIMカードとは、スマートフォンやタブレットに入れる小さなICカードのことです。
スマホやタブレットは端末単体だけではインターネットを使ったり、メールの送受信、通話はできません。通信を行うための電波を拾うSIMカードを挿入して初めてそれらの機能が利用できるようになります。
「SIMカードなんて今まで意識したことがない。」
中には、「触ったこともない。」なんて方もいるのではないでしょうか。
それもそのはず、今まで一般的に日本国内で使われていたスマホは、ほとんどが大手キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク)で販売されているものでした。
大手キャリアから販売されているスマホは、契約の時点で始めからSIMカードがセットされています。特にSIMカードについて考えることも、目にすることも無く使えていたのです。
MVNOが提供するSIM
そして本題、格安SIMについてです。格安SIMとは、今まで当たり前だった大手キャリアではなくMVNOと呼ばれる事業者が提供している新しい低料金通信サービスのことです。
10/18追記
当サイトにおいて、当時はMVNO=格安SIMとしていたものの、Y!mobileなどの実質MVNOではない事業者が、一般的に見て同じ格安SIMを扱うようになってからMVNO≠格安SIMとさせていただきました。
誰が見ても分かる、理解できるように。大手キャリア以外で安くスマホの通信が行える事業者を広く格安SIMと紹介しています。
またMVNO以外にMVNEなども複雑に多数存在します。興味がある方は一度下記の記事をご覧下さい。
▶︎▶︎参考記事:MVNEって何?格安にスマホを使うには必須である知識
MVNO事業者数は数多く存在し、インターネットプロバイダや家電量販店、小売業など様々な業界からの参入が見られます。
正式名称は一応、『Mobile Virtual Network Operator 仮想移動体通信事業者』ですが、覚える必要はありません笑。MVNO = 格安SIMカードを販売している事業者と理解しておいてください。
[代表的なMVNOの一例]
大手キャリアと格安SIM(MVNO)の違い
大手キャリアは国から電波利用免許の交付を受けた事業者で、無線基地局などの通信設備を全国に設置して通信サービスを提供しています。
一方、MVNOは自社の通信設備はもたず、大手キャリアの回線を借りて通信サービスを提供しています。
※現在国内で流通している格安SIMのほとんどはドコモの回線を使用しています。一部はau回線を利用、ソフトバンクは回線の提供はしていません。
▶︎▶︎参考記事:格安SIMに乗り換えるメリット・デメリット!あなたはどっち?
格安SIM!安さの理由
「スマホが月々1,000円台で持てる!」なんていう広告を度々見かけるけど、ちょっと安すぎじゃない?なんでそんな安いの?大丈夫?なんか怪しい…。
そんな疑問も紐解いていきましょう。
▶︎▶︎参考記事:その前に!月々1000円台でスマホを持てる格安SIMを紹介
安さの理由 その1:大手の回線を借りて運営している
上記でも説明した通り、格安SIMは自社回線ではなく、大手キャリアの回線(主にドコモ)に接続料を払って使用しています。つまり、全国に基地局を張り巡らせるという膨大な金額の設備投資が不要なわけです。
コストがあまりかからない分、低価格でサービスを提供できるということですね。
安さの理由 その2:実店舗を持たないMVNO事業者が多い
ドコモショップやauショップ、ソフトバンクショップ。大手キャリアはだいたいどの町にも店舗がありますよね。
それに比べ、多くのMVNO事業者は実店舗をもたず、インターネット上で契約やカスタマーサービスをする仕組みになっています。これはかなりの人件費や賃貸料削減となっていて、低料金設定が可能となる理由のひとつです。
逆にその事が不安(ネット契約が怖い・・)で、契約しないという方がおられますが、中には実店舗を持ってるMVNO事業者も存在するので、知りたい場合は下記をチェック!
▶︎▶︎参考記事:格安SIMってどこで契約するの?実店舗ありのMVNOもある!?
安さの理由 その3:通信量や使える機能に制限がある
格安SIMの月々のプランは複数あり、自分に必要な通信量や機能で選ぶことができます。
*例1 通信量を使い切れてない場合*
大手キャリアのパケ放題の上限通信量は多すぎて、それ程使わないライトユーザーの場合は使い切れない月がほとんど。家ではWi-Fi接続をするし、外ではあまり使わないから、もっと上限が低くていいからその分安くなればいいのに。
→格安SIMには色々なプランがあるから、自分の利用頻度に合った使い方ができます。上限通信量が低ければ、当然月額も安くなるわけです。
*例2 電話機能を使っていない場合*
携帯の電話を最後に使ったのっていつだっけ?最近は家族との通話も、友達との通話もLINEの音声通話を使ってるからな〜。キャリアのかけ放題プランに入ってるけど、そもそも電話使ってないじゃん!
→格安SIMには大きく分けて 1.音声通話機能付きSIMと、2.データ通信専用SIM の2種類があります。データ通信専用SIMは電話番号をもたず、インターネット通信のみ可能です。電話番号を持たない分、月額も安く済みます。
大手キャリアの契約は、色々なサービスや機能、そして十分な通信量がすべてセットになっています。不便に感じることなく利用できる反面、金額面では高くなってしまいます。
一方、格安SIMの場合は必要とするサービスや機能のみのプランを選択すれば、不要なものがない分、安くなります。
10/18追記
上記においては格安SIMの通話料についてあまり詳しく触れていなかったので追記しておきます。
まず2016年の10月現在、格安SIM市場は大きく膨れ上がっているものの、通話料に関してはやはり今一つ・・という感じです。なので通話料のみを取れば大手キャリアの方が得なのは間違いありません。
ただ、最近では「もしもシークス」や「Y!mobile」といった通話料に関しても安く済むようになる格安SIMも多く出ています。なのでトータルで考えた時、格安SIMに乗り換えない理由はないと言っていいでしょう。
どれくらい通話をするのかによって変わりますが、通常一般的に適度に通話するくらいであれば、トータル通話料を足したとしても大手キャリアより高くなることはマズあり得ません。
▶︎▶︎参考記事:Y!mobileのレビュー記事はコチラ
▶︎▶︎参考記事:もしもシークスのレビュー記事はコチラ
格安スマホってなに?
多くのMVNO事業者はSIMカードだけではなく、スマートフォン本体もセットで「格安スマホ」として販売しています。
▶︎▶︎参考記事:スマホとSIMをセットで購入するとお得になる?おすすめ格安SIMを紹介
機種の種類も数多く、国内外の主要メーカーのハイスペック機種から、価格を抑えたエントリーモデル、そして新参メーカーの個性的なモデルまで様々です。
また全体的にみて大手キャリアで購入するよりも低価格な機種が多いですね。
ちなみにですが、こういったSIMフリースマホ本体のみを「格安スマホ」と呼んでいることもあるので、「格安スマホ」=「格安SIM+スマホ」、または「安いスマホ」。
という程度に認識しておけば大丈夫です。
ドコモ・au・ソフトバンクってもう古いの?
ここまでの記事を読んでいると、大手キャリアの縛りがなく、更に低料金の格安SIMに完全に軍配が上がっているように思えるでしょう。
ドコモ・au・ソフトバンクはもう古いものとなってしまったのでしょうか。いやいや、まだ大手キャリアならではのメリットもあります。
大手キャリアのメリット1:通話料が安い
音声通話機能付きの格安SIMも存在し、各MVNOは様々なプランを用意していますが、通話料に関しては、今のところ大手キャリアの方が安く抑えられます。
かけ放題プランで時間を気にせずに通話する事ができますよね。
家族や友人などと話すだけであれば、無料の通話アプリなどで十分かもしれませんが、自分のスマホを仕事関係にも使用するという人はやはり通常の音声通話機能が必要となるでしょう。
この場合は大手キャリアの方が良いと言えます。
10/18追記:先ほども書いたので、もうしつこくは書きませんが、10月時点においては既に通話料対策が施されたSIMが多く販売されています。
なので変に大手キャリアに拘る必要はありません。というか、間違いなく大手キャリアのままだと金銭的に損をすること間違いナシです。
大手キャリアのメリット2:データ通信速度が安定している
MVNOの多くはドコモの回線を利用してサービスを提供しています。電波が届くエリアにドコモとの違いはありません。しかし、通信速度の面では大きな差があります。
大手キャリアが安定して満足いく通信ができる一方で、多くのMVNOは利用が集中するピークの時間帯(お昼や夕方)は著しく通信スピードが落ちるというデータが存在します。
メール送る程度であれば問題は無いですが、日中や夕方に画像が多いような重いページや動画サイトを閲覧したり、画像のアップロードなどを頻繁に行う人にとってはストレスに感じることがあるかもしれません。
10/18追記:通信速度についても言及しておきましょう。確かに大手キャリアに比べて不安定・遅いというのは間違いなく、今後も大手の方がその点強いのは変わらないと思われます。
ただ、それって簡単な話。不必要なほど頑丈ってことです。
もちろん、格安SIMの中には全く通信速度が安定せず、話にならない・・、と言われるものがあるものの、当サイトで紹介しているmineoやUQ mobileにおいて、そのような話は聞いたことがありません。
また使っていて、そのように思ったこともありません。なので、そこまで過敏になる必要はないかと。普通にネットに繋げますし、動画も見れますよ。
▶︎▶︎参考記事:mineoを9ヵ月使ってみての感想!通信速度はどうなのか?
▶︎▶︎参考記事:マジで速い!と噂のUQ mobileは本当に速いのかレンタルしてみた
大手キャリアのメリット3:万全のサポートと豊富なサービス
サポート面では、全国に数えきれない程の実店舗を構える大手キャリアならではの安心感がありますね。携帯が壊れてしまったなど何か困ったことが発生した場合に直接対応してもらえるからです。
また、キャリア独自のサービスやアプリも豊富です。格安スマホに移行した後も使えるサービスや機能がありますが、制限があったり全く利用出来なくなる可能性も0ではありません。
大手キャリアの方が良いのか、格安スマホの方が良いのかというのは、どのようにスマホを利用しているのか(通話頻度など)、どのようなサービスを使用しているのかによっても異なってきます。
なので格安スマホを検討する時には、移行後に困ることがないかしっかりと確認することが大事ですよ。何かあれば当サイトへお問い合わせください。お答えさせていただきます。
そして「大手キャリアのサポート」という一点のみで乗り換えを迷っている方は『TONEモバイル』という究極に初心者向けの格安スマホはいかがでしょうか?
このスマホは珍しくSIMとスマホが別々に売られていないもので、言わば大手キャリアとほぼ同じような体系で売られています。そんでもって月々1000円台となる優れもの。
「よくスマホを使う!」という人には通信速度の面から、そこまでおすすめしませんが、乗り換えが不安であるという方にはとっても良いですよ。
まとめ:日常の中にある格安SIMは節約の一手
格安SIM、格安スマホについて基本の理解はできたでしょうか?
少し前までは携帯やITに詳しい人向けの言葉だった「格安SIM」「格安スマホ」は、最近では日常的に耳にする言葉となりました。金銭的にもだいぶ抑えられる格安スマホ、自分に合った賢い使い方をしたいですね。
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