
2016年の春頃に発表され、多くの人に待望されてきたあの「LINEモバイル」。SNSの最大手であるLINEが運営する、docomo回線の格安SIMです。
ついに料金プランやサービスの概要についても発表されました。そこで早速、LINEモバイルはどんな格安SIMであるのかを、他社との比較を交えつつ紹介していきたいと思います。
はたして本当にメリットがあるのか、ぜひこの記事を読みながら考えてみてはいかがでしょうか。
ちなみに本記事では、他社の格安SIMの場合でもLINEは必ず使う前提で説明を行っています。LINEモバイルが候補に入るということは、LINEを利用するということであるためです。
LINEモバイルは、LINEが使い放題
LINEモバイルの最大の特徴は、どのプランを選んでもLINEが使い放題になることです。
まずは、プランの詳細を確認していきましょう。
LINEフリープラン
LINEフリープランでは、LINEの通信量が加算されません(カウントフリー)。料金設定は、データSIMなら1GBで500円と、格安SIMの中でも比較的安めに設定されています。
1GBプランの月額料金が安いDMM mobileの場合は、データSIMが1GB480円。LINEが使い放題であることを考えると、20円の差は問題ないでしょう。
▶︎▶︎参考記事:業界最安値である『DMM mobile』を要チェックだ!
コミュニケーションフリープラン
3、5、7、10GBのプランが展開されるコミュニケーションフリープランは、LINE以外にFacebook、Twitterがカウントフリーになります。
TwitterやFacebookは画像の読み込みでそこそこ通信量を消費することがありますので、通信量が加算されないのは便利ですね。
その他の特徴としては、データプランが選べないことが挙げられます。
もしもスマホをガラケーとの二台持ちにする場合は、SMSはガラケーで行えば良いので、データSIMを選ぶことで余計な出費を抑えられます。しかし、コミュニケーションフリープランではそれができないので、やや不便ですね。
また、1GBのコミュニケーションフリープランがないのも残念です。
LINEモバイルを契約するメリット
LINEモバイルは、LINEの年齢認証が回避できる
料金的には、LINEフリープランがDMM mobileより若干高かったり、コミュニケーションフリープランはデータプランが選べなかったりとズバ抜けてお得とまでは言えないLINEモバイル。
しかしそれでも十分安いので、これだけでも契約する候補には入ってくるでしょう。
そして、LINEモバイルの独自のサービスはカウントフリーだけではありません。LINEモバイルでは、年齢認証を回避できます。
格安SIMでLINEを利用する場合、長い間欠点とされてきたのが「年齢認証ができず、ID検索が行えない」こと。これは年齢認証をキャリアのシステムで行っていたためです。
QRコードなどで友達を追加することはできましたが、ID検索で気軽に登録できないのは不便でした。
しかし、LINEモバイルを契約する場合は年齢認証を行うことができます。そのため、ID検索ができるようになるんです。
さらに、通常はSMSが受信できる環境がなければLINEに登録できませんでしたが、LINEモバイルならデータSIM(LINEフリープラン)でもLINEに登録することができるようになります。
LINEを利用するための環境が整っているのが、LINEモバイルのメリットです。
ただし、これは言い換えればLINEモバイル以外のユーザーは今後も不便なままの可能性が高いということ。ちょっと残念ですね。
速度制限にかかってもカウントフリーのアプリは高速通信
LINEモバイルの場合、速度制限にかかっても、カウントフリーであるLINEやTwitter、Facebookは高速通信を行うことができます。
元々それほど速度が必要にならないサービスですが、これは嬉しいポイントですね。
LINEモバイルでは友だちにパケットをプレゼントできる
周りの友人もLINEモバイルを使っている場合、パケットをプレゼントすることができます。
特に学生の方は、嬉しいのではないでしょうか。
LINE Payで支払える
LINEの決済サービスであるLINE Pay。クレジットカード払いだけでなく、LINE Payでの支払いもできるのがLINEモバイルのメリットです。
あらかじめ残高を入れておけば、そこから引き落とされるということですね。
なお、無料で発行できるLINE Payカードでも支払いを行うことができます。つまり、クレジットカードがなくてもLINEモバイルは契約可能です!
他社のプランと比較してどうなのか?
ここからは、LINEモバイルの契約を検討するにあたって、チェックしておくべき格安SIMをいくつか紹介、比較していきたいと思います。(ガチの比較です!)
FREETEL SIMと比較
LINEモバイルはLINEやTwitterなどをカウントフリーで使用できることを大々的に押し出していますが、実はこのような機能を、既にもう実装している格安SIMがあります。
それは、FREETEL SIMです。
FREETEL SIMでは
- LINE
これらのメッセンジャーアプリが使い放題です。
そして、データSIMの1GBプランは499円。これは定額プランでも、使った分だけ安心プラン(従量課金プラン)でも同様です。
LINEフリープランと比較すると、ほぼ同条件で1円だけFREETEL SIMの方が安いですね。LINEフリープランに比べて2つもカウントフリーのアプリが多いので、一見FREETEL SIMの方がお得に見えます。
しかし正直なところ日本でWhatsAppやWeChatを使っている人はほとんどいませんよね。そのため、あまりこの点は関係ないと考えて良いでしょう。
FREETEL SIMの定額プランや使った分だけ安心プランでなく、LINEフリープランを選ぶメリットは、やはり年齢認証やデータSIMでも登録が行える点です。
FREETEL SIMの場合、そのままではLINEの登録ができません。
ガラケーなど、他のSMSが受信可能な端末を持っている人は、FREETEL SIMも候補としてはアリです。しかし、他にない場合はLINEモバイルの方がなにかと便利ですね。
低速通信が無制限の格安SIM
LINEモバイルでカウントフリーにできるLINEやTwitter、Facebookなどの文字主体のアプリは、画像を頻繁に受信/送信しない限りは、低速回線でも十分に利用できます。
そこで候補として考えられるのは、低速通信が無制限の格安SIMです。
これらが、主に候補として挙げられますね。
LINEモバイルを選ぶメリットとしては、LINEモバイルの場合は速度の切り替えのような煩わしい作業が必要ないことが挙げられます。
ちょっとした操作とはいえ、速度の切り替えは手間です。また、LINEを使う場合SMS SIMを契約する必要があり、いずれもそれほど月額料金が変わりません。
LINEモバイルなら年齢認証もできますので、やはりどちらかというと、低速通信が無制限の格安SIMよりもLINEモバイルの方が優位でしょうか。
LINEモバイルのデメリットは?
最後に、LINEモバイルを契約するデメリットについて考えてみましょう。
実は、けっこう大きなデメリットが2つあります。
LINEモバイルでは、低速回線が使用できない
LINEモバイルではなんと、高速回線から低速回線に切り替えることができません。
IIJmioやmineo、OCNモバイルONEなど、多くの格安SIMは低速回線に切り替えることで通信量を節約できますが、LINEモバイルではできないということですね。
カウントフリーのサービスがある代わりに、ブラウザなどで通信量を節約することはできないのがLINEモバイルです。
つまり、1GBのLINEフリープランなどを選ぶ場合はかなり気をつけて通信を行わなければ、すぐに通信量を使い切ってしまいます。これは大きなデメリットですね。
音声通話プランの最低利用期間は1年
音声通話プランを選ぶ場合、最低利用期間は1年です。格安SIMの中ではやや長めですね。そして、違約金は9800円になります。こちらも結構高めです。
データSIMやSMS SIMなら問題ありませんが、音声通話プランを新規契約したり、他社から乗り換えたりする場合は注意しましょう。
まとめ:LINEユーザーにはもちろん良い
LINEモバイルは、年齢認証やデータSIMでの登録が行えるなど、LINEユーザーにおすすめできる格安SIMです。
ただし、問題は通信速度ですよね。これから始まる格安SIMであるLINEモバイルですが、ユーザーはこれまでに登場した他の格安SIMと比較しても、かなり多くなる可能性があります。
天下のLINEですので、これはほぼ間違いないでしょう。
つまり、初めは速かったとしても速度がどんどん落ちていくことは確実。
そこからどれだけ持ち直していけるのかが、LINEモバイルの注目すべきポイントになるでしょう。今後のLINEモバイルの動きをチェックしていきたいところです。
契約を検討している方は、ためらわずにすぐに契約してしまうのも良いですし、様子見でも良いでしょう。いつでも解約できるデータSIMやSMS SIMならば、まずは契約してみるのがいいかもしれませんね。
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