
Y!mobileではAndroid Oneというスマホがシリーズ展開されていますが、今までのAndroid Oneはいずれもおサイフケータイに対応していませんでした。
でもでも、6月末に登場したシャープのAndroid One X1ではついにおサイフケータイに対応したんです。
X1は実質価格が3万円代のスマートフォン。主な機能や特徴は、
- おサイフケータイに対応している
- 防水・防塵対応
- ワンセグを見られる
- 4日間のバッテリー持ち
こんな感じです。
Y!mobileのスピードテストをしたかったこともあり、Andorid OneのX1を今回購入してみました!
しばらく使ってみたので、今回はレビューをしてみたいと思います。
X1、実際どうなのか気になっている方は参考にしてみてください。
Android One X1の本体レビュー
というわけで早速、本体レビューから始めていきましょう。
外箱はちょっとごちゃごちゃしている、特典はGooglePlayのクーポン
Android One X1の外箱はこんな感じ。
端末の写真が前面にドーンと出ているのはiPhoneっぽいですが…。
箱で文字がごちゃごちゃしているのはいかにも日本の会社の製品という印象ですね。(シャープは中国系企業に買収されてしまっていますが)
付属品は外箱の横に置いているこのクーポン券のみで、USBケーブルもACアダプターも入っていません。
高額な端末なので、GooglePlayストアで使えるクーポン1000円分が入っているのはちょっと嬉しかったです。
USB Type-CのケーブルやACアダプターは自分で用意する必要あり
X1はUSB Type-C端子なので、まだまだ対応しているUSBケーブルを持っていない人が多いはず。
当然ながらY!mobileで端末を購入するときに、別売りのACアダプター(ケーブルと一体になっているもの)を勧められました。
しかしUSB Type-Cのケーブルは家電量販店で普通に買えますし、探せば100円ショップでも普通に買えます。
ちなみに私は以前、セリアでUSB Type-Cのケーブルを見かけたので購入しました。
またAmazonでも安くたくさん販売されています。
Y!mobile純正ACアダプターは純正ということもあって信頼性が高いですが、充電しかできません。
パソコンなどにつないでデータを転送したりすることも考えると、純正以外のケーブルとACアダプターの方が使い勝手は良いと私は思います。
本体の作りは507SHに近い印象
以前当サイトで、507SHを紹介しました。
>>参考記事:Y!mobileのAndroid One端末である507SHを徹底解説してみた
X1は同じシャープ製ということもあってか、507SHに雰囲気が似ている端末ですね。
表面の処理なんかそっくりですよ。ただし前面に指紋認証センサーがあるのは、507SHと違いますね。
ちなみに今回選んだ色はミントグリーンです。
ミントグリーンの実物は、色が薄め
ミントグリーンについて要注意なんですが、公式サイトなどの写真に比べて実物はかなり色が薄いです。
買うときは一度、店頭でカラーを確かめた方が良いですよ。
私ももっと濃い色だと思っていたため店頭で一度「おや?」と思ったんですが、これはこれでという結論になりミントグリーンを選びました。
端末のデザインには満足できたが、定価を考えるとワンランク落ちる印象
一括払いで購入すると7万円を超える支払い金額のX1ですが、私の印象としては3〜4万円台の端末という印象を受けるデザインでした。
もっとも実質価格で考えれば本当に3万円台なので、こう思ったのも妥当といえば妥当なんですが…。
しかし定価7万円弱なら、もう少しゴージャスさがあっても良いように思えないこともないかな、と。
しかしあまり立派すぎても「それなら普通にXperiaとか買った方が良いのでは?」と思ってしまいそうですし、やっぱりこのくらいでいいのかもしれませんね。
端末デザインそのものは、気に入っています。
ミントグリーンはあまり見かけないカラーリングですし、前面も背面もなかなか美しいですね。
Android One X1をしばらく使ってみた感想
Android One端末は今まで3種類発売されましたが、全体的に性能が抑えめでした。
4台目となるX1はどうかというと、CPU性能についてはやはり抑えめですね。
しかしCPU以外のスペックは十分に高く、今までのAndroid One端末より万人向けになったと感じました。
CPU性能自体も、抑えめとはいえゲームプレイなど頻繁に行わないのであれば気にはならないでしょう。
それでは、詳しく解説していきましょう。
メモリ3GB・ストレージ容量32GBはスペック的に十分
富士通や京セラ、シャープのSIMフリースマホって妙にメモリ2GB・ストレージ容量16GBにこだわっていますよね。
おそらく耐衝撃性能やおサイフ・防水といった機能を搭載しつつ価格を3万円程度に抑えるには、スペックを削らないといけないなどの事情があると考えられます。
しかし正直、2017年にもなってメモリ2GBにストレージ容量16GBでは足りないんですよ。
いくら「スマホ初心者向け」「スマホをバリバリ使わない人向け」と言っても、せめてもう少しスペックを上げるべきだと常々思っていました。
私自身スマホでそこまでゲームをしたりはしません。スペックはそれほど高くなくてOKです。
それでも「動作が重いな」「ストレージ容量が足りなさすぎる」と感じる場面が度々ありましたからね、arrows M03など。
そんな中登場したX1はついに、メモリ3GBにストレージ容量は32GBとなりました。(定価はその分だいぶ高いですが…)
しばらく使ってみて思いましたが、やっぱりこのくらいのスペックがあれば動作に不満を覚える場面はなくなりますね。
メモリが十分なのでアプリを複数開いても特にストレスを感じられる場面はありませんでした。
ストレージ容量も余裕があるので、アプリを十分入れられました。ゲームも数本入ります。
CPUのSnapdragon 430も快適
arrows M04やM03に搭載されているSnapdragon 410は正直ゲームプレイ時など「性能が厳しい」と感じられる場面がちらほらあります。
しかしSnapdragon 430については、私の用途において特に性能不足を感じる場面はなかったです。
ゲームもそれなりにしっかり動いています。
以前SH-M04やDIGNO Wを使ってみたときも特に使い心地は悪くなかったですし、SnapdragonのCPUが搭載されたスマホを選ぶなら最低条件がSnapdragon 430になりそうですね。
>>参考記事:手頃な価格で高機能!大人気機種・SH-M04をレビューしてみた
>>参考記事:【UQ mobile】耐久性抜群のおサイフ・防水搭載スマホ、DIGNO Wを徹底レビュー!
なお当然ですがバリバリゲームで遊ぶような人は、もっとCPU性能が高いZenfone 3とかnovaを買った方が良いでしょう。
>>参考記事:Zenfone3を購入したので使い心地をレビュー!arrows M03とも徹底比較したよ
>>参考記事:ファーウェイのnovaを購入して、メインスマホとして使ってみたけどやはり良かった
おサイフケータイは、iDとnanacoが使えなかった
X1において一番重要なポイントはおサイフケータイでしょう。今までのAndroid Oneでは使えなかったですからね。
ところが、です。いくつか使えない電子マネーがありました。
まずiDです。iDアプリをインストールすれば普通に使えると思ったんですが…ダメでした。
おそらくiDはドコモが始めたサービスなので、X1では利用できないということなんでしょうか。
iD、Apple Payに対応しているので使えるお店がけっこう多いんですが…使えないのは残念です。
私が普段Suicaを除くと一番使っている電子マネーもiDなので、今後対応してもらいたいところ。
そしてnanaco。なぜ使えないのかわからないんですが…今のところダメです。
Android Payのアプリから登録しようとすると、こんな感じで、エラーになってしまうんですよね。
nanaco本家のアプリもダウンロードできません。
nanacoについては特に障害となる何かもないはずなので、今後対応してもらえると思いたいです。
対応され次第、追記を行います。
これ以外の電子マネーについては、問題ありませんでした。今後Suicaなど使ってみようと思っています。
防水性能も問題なし、お風呂場で普通に使えた
連日の暑さでむしろ熱いお風呂に入りたくなる人も多いのではないでしょうか。
Android One X1は防水対応なので、水場でも大丈夫です。実際にお風呂にも持ち込んで20分程度使ってみましたが、問題ありませんでした。
X1は公式に「お風呂で使える」と説明されているので、安心してお風呂で使えるのが大きなメリットですね。
スピーカーの音はとりたてて高音質とは言えないものの、507SHより圧倒的に良し
507SHの最大のデメリットと言っても過言ではなかった、スピーカー。
音声が妙に波打って聞こえて、不良品かと思ってしまうレベルでした。
X1のスピーカーではそんなことはなく、普通の音でYouTubeなど見られます。
ただしiPhoneなどと比べてしまうと、さすがに分が悪いですね。
X1のスピーカー性能は「普通に聞ける」くらいです。
もっと音が良いスマホはいくらでもありますが、不満を抱くほどダメではありません。
指紋認証センサーは機能が少ない
X1の指紋認証センサーは、指紋認証ができるのみ。
iPhoneのTouchIDやP10、REIなどの指紋認証センサーに比べてできることが少ないです。
本体前面のいかにもホームボタンのような位置にあるので、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
マイナスポイントとまではいきませんが、何か他にも機能があったり背面に位置していて押しやすかったりすればなお良かったです。
「バッテリーが4日持つ」のはどうやら本当だった
1日に何時間も延々使い続けたわけではないのですが…。
たまの空き時間にぽちぽち触る程度であれば、朝に満充電を終えてから2日目の夜でも60%ほどバッテリーが残っていました。
公式に「4日間超え」と謳われていますが、誇大広告と言うわけではなく本当にそのくらい持つ勢いですね。
搭載されているアプリ一覧
プリインストールアプリの少なさも、Android Oneのメリットですよね。
X1に最初から入っているアプリはこんな感じです。(Speedtestのみインストールしました)
最初から入っているアプリはGoogle系のアプリがほとんどで、あとは最低限Y!mobile用のアプリと本体機能を生かせるアプリが入っています。
KeepやGooglePlay Music、電卓はよく使っているので、最初から入っていて新しくインストールし直す必要がないのはちょっと嬉しかったです。
カメラ性能は普通
以前Galaxy S8+との比較でも少し紹介しましたが、X1のカメラ性能は普通です。
>>参考記事:Galaxy S8+をレビュー!カメラ性能をiPhone 7やX1、P10と比較してみた
Galaxy S8+と比較した際は、他の高性能スマホで撮った写真に比べてちょっと画面が暗く見えていましたね。
こちらもX1で撮影した写真ですが、見ての通りすごく悪いわけでもなければ良いわけでもありません。
カメラ性能を最重視するなら他の端末の方が良さそうですが、メモ代わりだったり軽くInstagramに投稿したりする程度ならとくに不足はないでしょう。
SIMトレイを引き出すのにピンが不要なのは嬉しい
iPhoneやGalaxyなどはSIMトレイを引き出すのにいちいちピンを使わないといけないので、私のような格安SIMレビュアーには面倒で仕方がありません。
しかしX1はピン不要で、指でSIMトレイを引き出せます。
多くの人にとってどうなのかはわかりませんが、私はここも評価ポイントですね。
なおSIMトレイにはmicroSDカードも収納できるので、microSDカードを複数使う人にも指だけで引き出せるのは嬉しいんじゃないでしょうか。
結局Android One X1って購入するべき?やめとくべき?
X1を1週間ほど使っていますが、私の満足度は100点満点中75点くらいですね。
ここ1年ほどの間に当サイトで紹介したおサイフケータイ端末とともに、X1の満足度がどのくらいの位置なのか紹介しますと…
端末名 |
私の満足度 | 満足度の理由 | レビュー記事 |
iPhone 7 | 100 | やはり性能が高く、使っていてストレスになる場面がない | SIMフリーのiPhone7を、Y!mobileのSIMカードで使ってみたのでレビュー |
iPhone 7Plus | 75 | 満足度は高いもののサイズが大きくいので、持ち運びやすさでは7に負ける。価格も高いので気軽に買えない | iPhone7Plusを買ってみた!今まで使ってきた7と比べての感想 |
arrows M03 |
70 | 魅力的な端末ではあるものの、さすがにCPU性能に限界を感じてきた | SIMフリーのおサイフケータイ対応スマホ『arrows M03』をmineoで契約してみた! |
SH-M04 | 80 | 過不足ないスペックとサイズ、少々地味ながらかなり満足度は高かった | 手頃な価格で高機能!大人気機種・SH-M04をレビューしてみた |
X1 | 80 | 定価の高さと、一部電子マネーが使えないこと以外は満足 | この記事 |
こんな感じですね。
X1を使っていて感じたメリットは、
- おサイフケータイに対応している
- 防水性能は確かに高かった
- サイズも手頃で満足度が高い
- 性能も過不足ない、2017年のスマホとして十分なスペック
- バッテリー持ちは確かに最高
反対にX1のデメリットは、
- 使えない電子マネーがある
- 定価が高い
- Y!mobileのスマホなのでSIMフリーではない
こんなところでしょうか。
使えない電子マネーがいくつかあったのは地味に大きな減点ポイントなので、特にnanacoについては早めに何とかして欲しいです。
言い換えれば対応していない電子マネーを使っていないのであれば、欲しいなら買ってOKでしょう。
もしもY!mobileに乗り換えてX1を購入しようか迷っているのであれば、十分オススメするに値する端末だと感じています。
やっぱりお財布や防水に対応しているのは嬉しいですね。
ちなみに予算がもっとたくさんあるなら、SIMフリーのiPhone 7もオススメです。
以前Y!mobileのSIMではiPhone 7でテザリングができなかったんですが、最近できるようになりました。
速度が安定していてかけ放題やキャリアメールも使えるY!mobileは、iPhone 7との組み合わせに最適です。
>>参考記事:最強の格安SIM?Y!mobile(ワイモバイル)を契約してみた!
ただしiPhone 7ではEdyやWAONなどが使えないので、これらの電子マネーを使う機会が多い人は予算があってもX1を選んだ方が良いでしょう。
まとめ:Android Oneがついに本気を出してきた
Android Oneって、今までどうも何かが足りない印象だったんですよ。
ストレージ容量やメモリ、CPUといった性能がイマイチだったり、機能が妙に少なかったり。
しかしX1では、価格が微妙に高いとはいえ今までの端末にあった性能不足や機能不足が解消されました。
Android Oneもようやく本気を出してきた印象です。
2017年下半期も、Y!mobileは勢いがある格安SIMとして突っ走っていきそうですね。
X1の購入を迷っている人は、「対応していないnanacoやiDを使わないなら迷わず買ってOK」です。
今日(10月18日)何気なくGooglePlayを開いてみたら、X1でnanacoがインストールできる様になっていました。
早速インストールし、nanacoを残していた402SHから移行しました。
ワイモバイルからのアナウンスは今のところまだないみたいです。